ベム: 2014年4月アーカイブ

 ネット広告の効果指標に、認知や態度変容が採用されるようになってきた。

リタゲを必死でやっているネットマーケティングの世界では当たり前なんだけど、リアルな販売チャネル商品でマス広告を使うのと同様にネットを使う場合においても、やはりリテンションに効くという話。

常に「広告認知があって、その中にブランド認知やブランド好意があり、またその中に購入意向があり、購買行動が起きる。」購買ファネルのモデルを前提にして考えると、「認知を上げること(認知者を増やすこと)が、購入意向も上げること(購入意向者を増やすこと)になるはず」と考えてしまう。しかしこれは必ずしも当たっていない場合がある。

 つまりネット広告の効果には、「認知を拡大できていないが、購入意向を拡大できている」ということが見て取れる場合がある。つまり認知というより、リマインド効果によるリテンション促進に効いているということだ。知っている人を増やすのではなく、既に知っている人のリテンションを促す。そうした効果がネット広告に見て取れるとすると、改めてマスとネットのクロスメディア(少し死語になりかけている)効果を醸成するためのアロケーションモデルがつくれるかもしれない。

 ともあれ、認知だけ見て、効果が良かった、悪かったと評価していないで、その先の購入意向などの態度変容や、実際の購買行動と紐付けてみることが肝心である。

1-10オンラインビデオクリエイティブラボ

http://markezine.jp/article/detail/19594


ベストインクラスパートナーズ

http://markezine.jp/article/detail/19687


データエクスチェンジコンソーシアム

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ160FS_W4A410C1MM8000/

 DMP導入コンサルを通じてかなり明確に分かってきたことがあります。それは、データマネージメントとマーケティングメッセージ開発(クリエイティブ)は不可分だということです。
 オンラインの世界における、広告クリエイティブ開発とオウンドメディアコンテンツ開発をソリューションとして用意しないと、データマネージメントプラットフォームはただの装置なのです。それにデータも分析手法が確立していない。
 データエクスチェンジコンソーシアムはデータエクスチェンジの環境整備が目的ではありますが、それ以前に研究者と企業が、生のデータを分析(料理)する機会をつくってビッグデータ時代に合った新しい分析手法を開発する場にしたいのです。実は研究者も実際の企業のビッグデータを料理したことがないのが現実です。企業と研究者双方にととって相互に成長する機会を提供したい。

 そして、クリエイティブとオーディエンスデータを表裏一体としたデジタルマーケティングのスキル開発ができる環境を用意したいと思っています。
 その中身をつくるのは若い人たちです。私は器をつくったり、環境を整備するお手伝いをするだけです。次世代マーケターが育つのを心から期待しています。おそらく近々若い人たちのご参集をお願いする機会があるかもしれません。

 次回エントリーでそれぞれのチャレンジの詳細について書いていきます。

 まあ、ちょっと読めばすぐ分かるように、ケーブルTVやシンディケート枠を含まないネットワークテレビ放送枠の市場を超えたということだ。(ネット広告費が4.28兆円で、ネットワークテレビ広告が4.01兆円なので)
 逆にアメリカはCATVの市場がこんなにあるんだと感じた方もいるだろう。

IAB Report: US Internet Ad Revenue Grew To $42.8B In 2013, Overtaking Broadcast TV
http://techcrunch.com/2014/04/10/iab-2013-report/

 とはいえ、全テレビ広告市場の6.6兆円に対して、だいぶ迫ってきているという印象だ。

 では、人口ひとり当たりで計算してみよう。

アメリカの人口は2012年で、3.14億人(円周率みたいだね。)
6.6兆円を人口で割ると、一人当たりは、21,020円
日本のテレビ広告市場 1兆7800億円を人口1.276億人で割ると、
一人当たりは、13,950円

 ネット広告の方は、
アメリカが、一人当たり、13,630円
日本が、一人当たり、5,545円

ひとり当たりで見ても、

 テレビが、アメリカ 1 : 日本  0.66
ネットが、アメリカ 1 : 日本  0.41

ひとり当たりのGDPが米国が53,101ドル、日本 38,491ドルなので、
アメリカ 1 : 日本 0.72 と比較しても、まだまだ伸び代はありそう。

さらに、これを日米のメディア接触時間で比較してみよう。

e-Marketerのメディア接触時間の調査によると、米国の1日のテレビの接触時間は、4時間31分。本当かな?というくらい観ていることになるが、データはこのサイトから引用している。
http://www.huffingtonpost.jp/zenichiro-tanaka/tvpc_b_3705541.html

一方日本の方は博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所のデータだと、2.52時間(東京地区)
http://www.media-kankyo.jp/wordpress/wp-content/uploads/teiten2013.pdf
アメリカ人は日本の2倍近くテレビを観ていることになる。ちなみに、アメリカはラジオが1時間26分、PCインターネットが2時間19分、モバイルインターネットが2時間21分。

これに対して日本はPCが72.8分(1時間13分) モバイルが50.6分

 ということは、人口一人当たりの接触時間1時間あたりの広告費は、

・テレビ   アメリカ 12.75円   日本 15.1円
・ネット   アメリカ   8.00円   日本 7.38円

 となる。

まあ一人当たりの単位接触時間となるとやはりだいたい同じくらいになるんですな。


アメリカで、PCとモバイルを足し上げた接触時間がテレビを超えたことを考えると、ネット広告が全テレビ広告を超えるのも時間の問題だろう。ニールセンのデータにはPCインターネット接続によるビデオ視聴時間が1週間に1.5時間、同じくスマートフォンによるビデオ視聴が1.3時間なんてデータもある。
テレビのコンテンツだったものは、PC、スマホ、タブレット・・・とマルチデバイスに流れ込んでいく。当然CMという広告フォーマットもデバイスをまたいで展開する。放送によるテレビ広告市場とか区別していること自体ナンセンスになるだろう。

 前回のエントリーにも書きましたが、私は82年~95年くらいはTVCMを中心にマス広告を、96年~今に至る期間は、日本のネット広告の立ち上がり時期からずっと携わってきました。1999年~2000年くらいには、javaを使ったインタラクションバナーに大いに刺激されました。オーストラリアのIBMがつくった確か「クリアソリューション」というサービスを表現したものが当時秀逸で、綺麗な水面になっているバナーをカーソルで触ると、水面がさざ波が立つように反応するもので、ただそれだけなのですが云いたいことをすべて表現しているように思いました。
 触発された私たち(当時のDAC)は、クリエーターの氏家氏が中心になって試作クリエイティブいくつかつくりました。
 そのうちのひとつは、ポルシェのバナー広告でした。当時の標準バナーだったと思いますが、エンブレムを真ん中に正面を向いたポルシェがアイドリング状態なのですが、カーソルでエンブレムに触れると「ブーン」という、いかにも空冷っぽいプルシェらしいエンジン音がするというものでした。まあただそれだけなのですが・・・。
これは面白いということで、日本のポルシェさんに持って行ったのですが、日本法人の方々はたいへん面白がってくれたのですが、本社に確認したら広告の表現基準でエンブレムは動いちゃいけないということで却下されてしまいました。
 実現はしなかったものの、シンプルだけどブランドの本質をインタラクションで表現できるところがネット広告らしいクリエイティブなのではないかと考えたものです。
 TVCMも昔たくさん作りましたが、CMという多額なコストをかけてつくる広告コミュニケーション開発には、それなりの開発プロセスがあります。クライアントによっては、アウトプットまでの思考プロセスもしっかり検証されるので、決して思いつきだけでやってる訳ではありません。W

従来のTVCMクリエイティブの文化では、これからのオンライン動画広告は出来ないという人もいますが、逆にTVCMのエッセンスもないと出来ないと思います。CM制作というのもネット広告しか知らない人にバカにされるほど内容のないものではないのですよ。
 バナーでは、ブランドの本質をどう表現するか、でしたが、動画広告になると表現することの幅はまた一気に拡がっていくでしょうね。
 ネットの住人に反応されるものを目指すのも良し、とはいえ反応しないけど伝わる人もたくさんいるので、ネット的文化を意識し過ぎてマーケティングメッセージが伝わらないのでは意味がないし・・・。難しいけど、とにかく面白い。楽しそうだ。

昨日こういう試みをリリースしました。

http://di-d.jp/DI_20140402.pdf

http://markezine.jp/article/detail/19594

http://www.advertimes.com/20140402/article153293/


 昨年からプライベートDMPの導入コンサルを本格化しました。どのDMPツールを選択すればいいのかという話からスタートすることが多いのですが、ある意味ツールはただの「箱」なので、
・何のためにDMPを導入するのか
・どんなデータがあるのか、また入手できるのか
・どう分析して、どんなアウトプットがしたいのか
・そのためにはデータの構造化をどうしておくのか
・DMPツールを導入する前に既存のツールでデータの統合化はできるか

というようなステップを経て初めて、ツール選びになります。

さて、オーディエンスデータと向き合っていくと、(つまりセグメントやらクラスター化などをやればやるほど)「誰をコミュニケーション対象にするか」は、「どんなメッセージを」ということと一体だということが分かります。

 従来のネット広告は、枠(広告メニュー)選びを重箱の隅をつつくようにして、CPAで最適化を図るという作業に終始していて、メッセージの最適化を伴うということがほとんどなかったと言えます、枠(広告メニュー)はセルサイドの設定したものなので、これを選択するだけというのがバイサイドの宿命でした。しかし、配信先のオーディエンスを選べるようになり、オーダーメードの広告をすることができるようになると、ここに至ってオーディエンスを最適化するということは、メッセージ(クリエイティブ)を最適化することと一体でないと意味がないということが明確になります。
従来の想定するターゲティングでつくったクリエイティブをDMPでセグメントしたオーディエンスデータにぶつけるだけではだめです。
僕は従来、「反応した人がターゲット」という主張をしていますが、これはどんなメッセージに反応する人かというターゲットセグメントをしようということでもあります。

 
 従来の経験と勘による想定だけでのターゲット設定で、メッセージ(クリエイティブ)開発する「スタティックなクリエイティブ」ではなく、いくつかのメッセージとそれぞれに反応するいくつかのオーディエンスセグメントをPDCAで最適化する「ダイナミックなクリエイティブ」を目指したいと思います。

 もちろんメッセージ(クリエイティブ)はバナー広告とかディスプレイ広告と呼ばれるフォーマットでもいいのですが、クリックやポストインプレッションでのトラフィック効果だけでなく、認知、態度変容を獲得することを目的とするデジタル広告においてよりクリエイティブ変数が大きいオンライン動画広告を対象にしない訳にはいきません。

 まあ少しばかり古いのは否めないですが、80年代から90年代前半にかけて、10数本のテレビCMの制作に携わってきたので、TVCMの作法には精通しているつもりです。そのCMという文化を、接触者の反応が全数調査できたり、決まった尺から解放されたり、動画にもインタラクションという深さ(エンゲージメント)を仕掛けたり、ユーザーの可処分時間を計算に入れたり、PCだけでなくスマホでの動画広告フォーマットを開発したり、いろんなことを試すべきだと思います。
 広告業界のCMプランナーも当然ですが、ゲームクリエーターや、ユーチューバ―的なクリエータも、いろんなスキルとセンスを結集したいし、ショートムービー、ロングムービー、ブランデッドコンテンツ、インタラクションムービーなど様々なフォーマットとクリエイティブの組み合わせを試したいと思います。

 1-10オンラインビデオクリエイティブラボでは、広告主の宣伝部、宣伝制作部とご一緒に研究と実践を行う協業をしたいと考えます。是非、お声掛けください。 info@di-d.jp