ベム: 2009年8月アーカイブ

カンヌの審査員で行ってきたメンバーが報告してくれた。今回はふたつのポイントがあることに気づいた。ひとつは、サイバー、メディア、CM、プロモーションなど複数のジャンルをまたいでエントリーされていること。要は、もう既存のジャンル分けそのものに意味がなくなっている。カンヌといえばCMだったが、CM部門でのグランプリが他部門(サイバーだったか)ではブロンズかシルバーだったりで、CM部門の権威も危うい。

 さて、もうひとつ気がついたのは、キャンペーンとしての結果評価、つまりResultが、「○○○万人が動画を視聴した。」とか「○○○人がブログでコメントした。」とかネット上で計測できる「評判」=Reputationを掲げていることである。
 キャンペーンに対するユーザーレスポンスのうち「評価、評判」として認識できるものを計測することが、マス広告やリアルなプロモーション活動を含むキャンペーン活動のゴールとして認識されていることにある意味驚きを感じる。
 
 前のエントリーで書いた「3つのメディア」つまり、買うメディア=広告、所有するメディア=自社メディア、(評判を)得るメディア=ソーシャルメディアの3つを連携させて広告マーケティング活動を最適化するという発想は、欧米では既に実践されている。
 従来の「広告だけ分かる人材」では、キャンペーンのResultの設定すらできないということになる。

media screen2.gif

 3つのメディア、つまり「買うメディア」「自社メディア」「(信用や評判を)得るメディア」をひとつひとつしっかり位置づけて3つの連携をとる戦略立てと同時に、今後たいへん重要なのが、テレビとPCと携帯の3つのスクリーンにコンテンツを供給する仕組みである。それぞれにコンテンツづくりをするのはいかにもコストがかかる。
 出来ればシングルソースマルチユースでこの3つのスクリーンに対応できると効率的だ。

 その考え方は、PCとモバイルにおいて既に起きている。商品カテゴリーやブランドによっては、PCのサイトをダウンサイジングしてモバイルサイトをつくるより、モバイルを基点に再構成して、モバイルサイトをエンハンストしてPCとシームレスにする方が賢明という場合がある。
 標準化がままならないモバイルを中核にコンテンツづくりしないといけないブランドは結構しんどい。

 これにテレビのデジタル化、多チャンネル化対応が進み、マルチメディア放送など地上波デジタル化終了以降の状況になると、(この間にはモバイルももう少しリッチメディア化も進むだろう)それこそ、3つのスクリーン対応のハブになるコンテンツ開発スキームが必要だろう。

multimedia.gif 3つのメディア(マルチメディア2.0)の続き。ADKインタラクティブの社長からスライドを拝借。

「買うメディア」は「自社メディア」と「(信用や評判を)得るメディア」を増幅する。「得るメディア」でファン層を形成、拡大し、「自社メディア」に顧客層として帰ってくる構造をつくりたい。そのためには、「買うメディア」も「自社メディア」もソーシャルメディアにフレンドリーである必要がある。


 自社メディアに関しては、SMO(ソーシャルメディアオプティマイゼーション)の5原則がある。
①Increase your linkability
 魅力のあるコンテンツを発信してリンクされやすく
②Make tagging and bookmarking easy
 タグ付けやブックマークをされやすく
③Reward inbound links
 リンクを促進するしくみを
④Help your content travel
 コンテンツを持ち出されやすく
⑤Encourage the mashup
 マッシュアップされやすく

 そして「買うメディア」もソーシャルメディアに対応する仕組みのものの出現している。
ソーシャルメディアに持ち出せたり、ソーシャルメディアを持ち込めたりする広告として
・Widget Ads
・Social Ads
・RSS Inside Ads
・Message Postable Ads
・Twitter Ads
を定義する。

◆「Widget Ads」=ソーシャルメディアに持ち出せる広告
Clearspring Technologies
http://www.clearspring.com/
Gigya
http://www.gigya.com/
Goowy Media
http://www.goowy.com/
Interpolls
http://www.interpolls.com/
Popular Media
http://www.popularmedia.com/

◆「Social Ads」=利用者に表示や共有の同意を得たうえでインタラクションを取り込む広告

Social Advertising Best Practices
http://www.iab.net/iab_products_and_industry_services/508676/801817/socialads

◆「RSS Inside Ads」=RSSフィードを取り込んで最新の情報を表示する広告

アジャイルメディア・ネットワーク
http://agilemedia.jp/
RSS広告社
http://www.rssad.jp/
Pheedo
http://www.pheedo.jp/

デモ
http://www.rssad.jp/service/feemobanner.html

◆「Message Postable Ads」=入力フォームからコメントを投稿したり投票したりできる広告

 アジャイルメディア・ネットワーク
http://agilemedia.jp/

 デモ
http://agilemedia.jp/centrino/sites/

◆「Twitter Ads」=ツイッターと連動した広告

 SocialMedia.com
http://www.socialmedia.com/

 デモ
http://caseyshultz.com/vw-ad.php