ベム: 2009年2月アーカイブ

大幅な景気後退で、広告市場もシュリンクしている。しかし「広告」は国内需要を掘り起こすものであって、これから内需にシフトせざるを得ない日本経済を考えると、「広告の見直し」という考え方がきっと起きる。(起こるはずだ。起こって欲しい。・・・)
  もちろん広告という狭い領域だけでなく、ビジネスモデル、ビジネスプロセス、マーケティングという全領域に関しての見直しである。
 
 そもそも景気後退以前に構造的に起こっている「購買意欲の減退」は、企業のマーケティング力のなさも一因である。しかし、まだまだ消費のチャンスを作り出す余地はたくさんあるのだが、ここまで景気後退するとなると、消費を奨励する国策も別途必要だ。
 広告で食べているメディアも、「金は天下の回り物」なのだから、余裕のある人の消費は、めぐり巡って自分に帰ってくること、本当に価値ある消費とは何かを、もっともっとアピールすべきではないかと思う。

 「広告」がやりっぱなしの経費ではなく、売り上げ獲得のための投資であること、またそう位置づけるために投資対効果をしっかり管理できる仕組みをもつことで、新たなマーケティング施策の上に「需要はつくるものだ」と意識づける「広告の見直し」を図る必要がある。

先日、JIAAで「行動ターゲティング広告フォーラム」が開催された。
そこで改めて、ネット広告とユーザー利益に関して考える機会を得た。

行動ターゲティングに関しては、配信される広告が限定されるのではないかとか、行動履歴を使うことへの抵抗感が話題になる。しかしそもそものネット広告の存在は、ほとんどのWebサイトメディアの収入源であって、ネットユーザーがこうしたコンテンツやツールとしての機能を享受できるのは広告による収入が事業者にあるからである。

また、今この情報大爆発のなかで、本当に消費情報が適切に送られているかというと、難しい環境になっていると思われる。行動ターゲティングはある意味、リスティング広告の延長のようなもので、検索結果画面という限定された広告チャンスだけでなく、カウンターで広告情報を送る手段である。いわゆる「リコメンド広告」である。
その意味では、興味関心を示したユーザーにより多くリコメンド広告を送るチャンスを増やすものであって、ユーザー利益を阻害するものではない。


世の中には、インマーケットの見込み客を絞り込んでコミュニケーションした方がよい商品カテゴリーやブランドがあり、興味が顕在化していない人も含めて投網をかけてコミュニケーションした方が期待値が高い商品カテゴリーやブランドもある。一様に広告が限定されたりはしない。

こうした仕組みを、ネガティブに捉えられることなく、ネットユーザーの消費情報取得をサポートする仕組みとして理解を得たいと思う。

このブログでも第三者配信サーバーのことを以前書いた。日本ではこれが普及しないために、ネット広告のパフォーマンスの一部しか評価されていないことにも触れた。

第三者サーバーと呼ぶのは、メディアでも広告主でもない第三者が配信サーバーを提供するのでそう呼ばれる訳だが、技術を提供するのは確かにサードパーティのプレイヤーなのだが、この配信サーバーは何を隠そう「広告主」を代理している。日本語では「第三者配信」というのが定番だが、欧米では「Buying side server」という方がとおりがいい。

広告を買う側が、キャンペーン単位で広告画像配信を自身でコントロールするのが目的だ。

ということで、広告主の皆さんは是非、バイイングサイドサーバーの日本での普及にご協力を願えればと思う。昔に比べれば配信コストも非常に安価になっている。おそらくこの配信コストを払っても余りある価値を得られるはずである。

単に、CPCやクリックベースのCPA把握だけでは、クオリティの高い顧客獲得の測定管理はできない。広告クリエイティブの最適化や、同一ブラウザの顧客化に対するROIオプティマイズには、最終的な流入直前のクリックだけの観測では全く不十分である。

また、企業サイト訪問履歴のあるユーザーへのより手厚い情報投下が今後ネットマーケティングで最もホットな課題になるはずだ。その際、広告の配信対象データベースは広告主側が持つことになる。
その活用のためにもバイイングサイドサーバーが力を発揮する。

これからは「第三者配信サーバー」のことを、業界で「バイイングサイドサーバー」と呼ぶことにしよう。
ご賛同ください。