クリエイティブの文化

 前回のエントリーにも書きましたが、私は82年~95年くらいはTVCMを中心にマス広告を、96年~今に至る期間は、日本のネット広告の立ち上がり時期からずっと携わってきました。1999年~2000年くらいには、javaを使ったインタラクションバナーに大いに刺激されました。オーストラリアのIBMがつくった確か「クリアソリューション」というサービスを表現したものが当時秀逸で、綺麗な水面になっているバナーをカーソルで触ると、水面がさざ波が立つように反応するもので、ただそれだけなのですが云いたいことをすべて表現しているように思いました。
 触発された私たち(当時のDAC)は、クリエーターの氏家氏が中心になって試作クリエイティブいくつかつくりました。
 そのうちのひとつは、ポルシェのバナー広告でした。当時の標準バナーだったと思いますが、エンブレムを真ん中に正面を向いたポルシェがアイドリング状態なのですが、カーソルでエンブレムに触れると「ブーン」という、いかにも空冷っぽいプルシェらしいエンジン音がするというものでした。まあただそれだけなのですが・・・。
これは面白いということで、日本のポルシェさんに持って行ったのですが、日本法人の方々はたいへん面白がってくれたのですが、本社に確認したら広告の表現基準でエンブレムは動いちゃいけないということで却下されてしまいました。
 実現はしなかったものの、シンプルだけどブランドの本質をインタラクションで表現できるところがネット広告らしいクリエイティブなのではないかと考えたものです。
 TVCMも昔たくさん作りましたが、CMという多額なコストをかけてつくる広告コミュニケーション開発には、それなりの開発プロセスがあります。クライアントによっては、アウトプットまでの思考プロセスもしっかり検証されるので、決して思いつきだけでやってる訳ではありません。W

従来のTVCMクリエイティブの文化では、これからのオンライン動画広告は出来ないという人もいますが、逆にTVCMのエッセンスもないと出来ないと思います。CM制作というのもネット広告しか知らない人にバカにされるほど内容のないものではないのですよ。
 バナーでは、ブランドの本質をどう表現するか、でしたが、動画広告になると表現することの幅はまた一気に拡がっていくでしょうね。
 ネットの住人に反応されるものを目指すのも良し、とはいえ反応しないけど伝わる人もたくさんいるので、ネット的文化を意識し過ぎてマーケティングメッセージが伝わらないのでは意味がないし・・・。難しいけど、とにかく面白い。楽しそうだ。

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