2012年7月アーカイブ

TATEITO社主催、デジタルインテリジェンス共催で、下記の

Digital Marketing Tribe Night が行われます。


日 時: 2012年8月23日(木)19:30〜22:30 ※19:00開場

会 場: ウルフギャング・バック・カフェ赤坂アークヒルズ店

     最寄駅:地下鉄六本木一丁目駅徒歩1分

若いデジタル広告、ネット広告業界のみなさん、是非いらしてください。

申し込みは下記からどうぞ

http://eventregist.com/e/DMTNight2012Summer

ネット広告業界をはじめとするデジタルマーケティングの業界も、これからまた大きな変革期に入りそうです。(まあ、同じビジネスモデルが3年しっかりもたないからたいへんです。)


その中で、将来に向けてスキルをどう磨いていくべきか。
正直、この業界で成長し、生涯収入を最大化するには、どんなキャリアステージのイメージを描いていけばいいのか、今はよく分からないという人も多いのではないかと思います。
デジタルマーケティングでは、新たなテクノロジーが次々と登場します。そうしたテクノロジーを駆使しようと思えば、操作画面に精通してオペレーションする人材が必要です。
しかしオペレーションをただの作業として、付加価値の低いものとしていては、業界が本当に欲しい人材は育たないのです。
オペレーションのなかから、データの意味を読み出す「分析官」、そして「打ち手」を提言する「コンサルタント」になるための知見を習得するチャンスがあり、また日頃オペレーションしているからこそ、そうしたスキルを獲得できるはずという考え方ができます。

もうひとつ、ネット専業や総合代理店でもネット広告部門にいる人たちは、広告主のメディア戦略の一番川下でしか作業をしていないことが多いので、そもそものメディア戦略、表現戦略というスタートの部分の理解がないまま、ネットの世界の部分最適を行っている状況なのです。

マーケティングコミュニケーションの全体像や、ほかのマス広告分野ではどんなプランニングが行われているかも知るべきでしょう。

自分たちのやっていることを俯瞰すること。そして、単体のテクノロジーオペレーションスキルをそれだけに終わらせずに、複合させることでより価値のあるスキルに向上させることなどから、価値あるスキルセットを持つ人として評価を得るためのプログラムを提供しようと思います。

当日、会場で是非お会いしましょう。

 この業界の人なら、「アトリビューション」というワードを聞いたことがあるだろうし、だいたい分かったつもりになっている方も多いだろう。しかし、これを「コンバージョンに至る広告を直前注入だけでなく、間接効果、アシスト効果も測定するもの」という認識であれば、一番肝心なところが分かっていないと言える。

 肝心なのは、配分の最適化を実際に行って、コスト削減する、ないしパフォーマンスを上げることころにある。実践して成果を出して初めて「アトリビューション」なのです。

 現状では、ディスプレイ広告、リスティング広告、自然検索によるコンバージョンパス分析が可能になった。
 さて、今後もっといくつかの方向に展開するであろうアトリビューションの進化の方向性を考えよう。
 
 ひとつは、マス広告を含めたアトリビューション分析である。
DSPを廻していると、TVスポットが入った瞬間、CTRがぐんと上がるのが分かる。テレビの効果があるのは当然分かっているが、どう測定するかは意外と難しい。
テレビという最強のプッシュメディアを使うと、ネット上にスパイクが起きる。これをうまく把握して、そこに二の矢を放って、テレビによって起きた波をより増幅させることができるといい。テレビで起こしたスパイクを放っておくのはもったいない。
 
 マス広告を含め、間接効果をどう評価するかは、商品カテゴリーやブランドごとに違いがある。そのためにもネット上のアトリビューションを分析し、情報への出会いからコンバージョンに至るカスタマージャーニーを見ておくことを、広告主の方々にはお薦めする。

 企業のマーケターに問われるのは、自分の担当するブランドにとって、ユーザーのブランド情報ファーストコンタクトから、何らかのアクションまでの、タイムラインをどう確認するかである。それはマーケティングの時間軸をどう最適に設定するかに繋がる。これでブランディング型訴求と刈り取り型の施策の配分や、メッセージ開発、シナリオ設計などが出来る。従来、経験的な感覚値でおこなっているこうした重要なマーケティングテーマもカスタマージャーニーを確認することが、かなり貢献するだろう。

 もうひとつのアトリビューションの進化の方向は、広告だけでなく、コンテンツも測定するということだ。コンテンツとはオウンドメディア内のコンテンツと、アーンドメディアにおける記事、PR記事である。
 記事を読んだユーザーに広告を当てた方が効果的であろうことは容易に想像はつく。ナーチャリングに相当するような「理解促進」を広告だけでなくPR手法も取り込んで行う方が良い結果を生む商品カテゴリーやブランドも多いはずだ。

 Hubspotなどはアドワーズを直接購入するような、どちらかというと中小規模の企業のインバウンドマーケティングに適しているが、プッシュとプルを最適化する大企業のマーケティングでは、(広告にも、PR戦略にも投資できる企業では)コンテンツのアトリビューションは重要なテーマのひとつになりそうだ。

 さて、アトリビューションを実践する上での課題も多い。
まずは、分析官がいないこと。
これは前回エントリーで書いたように、人材育成をやっていこうと思う。それしかない。

次に、コストを削減するための、あるいはパフォーマンスを上げるためのリアロケーションを実際に出来るかどうかである。
例えば、広告Aを削減して、その分広告Bを増やすとパフォーマンスが向上するという分析ができたとする。
組織を跨ぐとなると、予算削減されるAを担う部署が了承するかということになってしまう。また担当代理店が違うので、減らされる代理店の抵抗があるいうこともありうる。
その意味でも分析はサードパーティに任せたほうが理に適っている。

 「体温を計るだけでは病気は治らない。」
 
 これはレックス・ブリッグスの言

分析したら、その評価データに基づいた実際の再配分を行うことが重要である。
広告予算規模が大きい企業ほど、見直すことでのコスト削減や効果向上の成果が大きい。
10億使っていて、20%の最適化効果を得れば、同じパフォーマンス維持で2億のコスト削減が出来る。
もう広告メニューやサーチによるCPC、CPAだけを単純に並列させて「いい悪い」を言っている評価はナンセンスであることに早く気付こう。

 ベムは96年からネット広告に事業者として関わってきました。メディアレップといっても「何それ?」と言われたころからです。ちょうど電通さんが「日本の広告費」にインターネット広告を項目として区分したくれた年で、16億円でした。
 ネット広告の市場が拡大し、新聞を凌駕し、テレビに迫るまでになりました。今や米国ではデジタルエージェンシーの方が、トラディショナルなエージェンシーよりグロスインカム(粗利額)が大きいくらいなのです。

 この成長を支えたのは、パフォーマンスがはっきり把握できる広告として多くの広告主企業の方々が採用し、リピートしてくれたことと、地道な作業としてのPDCAを担ってくれたレップや代理店の現場のメンバーのおかげです。
 でも、プランニングや進行管理やリスティング入札などの業務で基盤を支えてくれている若い人たちに、次の展開として、どんなキャリアステージがあるとか、どんな価値のあるスキル習得が出来て、今後収入にどのくらい反映されていくかというイメージを、この業界が与えられていないように思います。
 地頭の良い、優秀な人材がかなり集まりました。研鑽も積んでいます。しかしもっとマーケティングコミュニケーションを俯瞰した思考を鍛えるべきで、またテクノロジーに対する知見を網羅する必要もあります。
 まず、目指してもらいたいスキルセットのひとつが「データテクノロジスト」です。これは従来の広告会社にはない重要な機能と役割です。そしてデータとテクノロジーに関わるからと言っても、広告コミュニケーションそのものの理解と全体を俯瞰できるようにならなければいけません。
 
 特に、リスティングのオペレーションを中心にやっている若い人たちに、まずはDSP入札と第三者配信サーバーの運用スキルを身につけて欲しいと思います。
 第三者配信サーバーのレポートで「アトリビューション分析」を、「枠」広告、DSP、リスティング、自然検索のすべてのネット流入の直接間接効果を分析評価することができる分析官(アナリスト)となり、次にアクセス解析やソーシャルモニタリングの使い手になることで、POEを網羅的に俯瞰することができるはずです。
 これからはオペレーションする人でないと、分析も難しいのです。従来のマーケターは経験的に仮説を立てて、それを検証するスタイルでした。しかしこれからのビッグデータ時代では人間の頭で想定することができない相関や文脈を発見する能力が主流になるでしょう。作業を他人に任せ、判断だけするという都合のよい職種は成立しづらいのです。ですから今オペレーションをしっかり実務で行っている人のなかにこそ、これからのアナリストやコンサルタントがでてくるはずです。

 DSPもトレーディングデスクのオペレーションの技ひとつでパフォーマンスは劇的に上がります。前回のエントリーで書いたように、DSPを「枠」と同じに捉えてはいけません。「枠」は「枠」そのものがPDCAの対象ですが、DSPはオペレーションの質がPDCAの対象なのです。私はトレーダーが成果を上げれば、成功報酬を得る仕組みがあっていいと思います。
 
 新たなスキルをもつ人材育成には、さらに、ネットに閉じた世界だけでなく、コミュニケーションを全体で理解することが重要です。ネット施策のプラン要請が来る以前の上流工程で、どんなコミュニケーション戦略が練られて、マス広告ではどんなプランニングがされているかも知る必要があります。ベムはよくレップの新人研修で、テレビスポットの作案をさせていました。おそらくはテレビの仕事はしないでしょうが、ネット広告以外のことを何も知らないよりは、ずっと良いのです。ネットの世界しか知らずに、ネット広告だけを部分最適しても、本当の価値を生み出すことはできないと思います。

 今後はマス広告を含めたトータルなアトリビューション分析の時代になります。
 
 そもそも「広告」を含む「コミュニケーション」とは何かと、ブランドのコミュニケーション開発は、どういうプロセスで行われているかを理解し、実践することでしかコミュニケーション産業の一員として活躍することはできないと思います。
 データと向き合いながらも、消費者が購買に向かう文脈を発見できる優秀な人材を多く育成したいと思います。

 http://di-d.jp/DI_20120718.pdf
 関心のある方、是非お問い合わせください。

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