2012年4月アーカイブ

 KPIつまり「キー・パフォーマンス・インジケーター」。この言葉がそこらじゅうで聞こえるようになって久しい。ほぼ「鉄板」のキーワードになった。
 そもそもKPIの定義とは何か。
 
 以下、@IT情報マネージメントから引用する。
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 経営戦略では、まず命題となる「目標」を定め、次にその目標を具体的に実現するための「手段」を策定し、その手段がきちんと遂行されているかどうかを定量的に測定する「指標」を決める。この目標を「戦略目標」、手段を「CSF(主要成功要因)」、指標を「KGI(重要目標達成指標)」、「KPI」と呼ぶ。
 KGIがプロセスの目標(ゴール)として達成したか否かを定量的に表すものであるのに対し、KPIはプロセスの実施状況を計測するために、実行の度合い(パフォーマンス)を定量的に示すものである。KGI達成に向かってプロセスが適切に実施されているかどうかを中間的に計測するのが、KPIだといえる。
 一般的に利用されるKGIとしては「売上高」「利益率」「成約件数」などがあるが、これに対して「引き合い案件数」「顧客訪問回数」「歩留まり率」「解約件数」などがKPIとなり、これを日次・週次など一定期間ごとに実績数値を計測し、プロセスの進ちょくを管理する。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------引用終わり。

KPIをネット上に設定把握するとする。
オンラインマーケティング、特にEC展開を徹底して行っている企業は、購買行動つまりKGIとなる指標があるため、ほぼ目標(売上)をKPIにもしている。というかKGIはあるがKPIを設定していないともいえる。その結果、刈り取りコストばかりに目が行って、コスト効率を追求するあまり縮小均衡する。新たにブランドを認知するユーザー、新たに興味をもつユーザーを獲得する施策とそれを測るKPIを持たないままだと、結局刈り取りコストは上がる一方ということにもなる。
 「購買行動に至るプロセスには何があって、マーケティングの時間軸をどの程度に設定した時の全体最適は各プロセスをどう最適することで得られるか」を、PDCAを通じて指標を確立することができるかがこれからのマーケターが求められる最大のテーマである。
 
 さて、この話をネット上で商品を販売することのないマスマーケティング企業の場合に視点を移す。
 この場合、ネット上には基本KGIはない。KGIと相関する指標としてのKPIをネット上に設計することになる。
 ところが、この相関を発見するという作業が難しい。基本、いろんな施策にトライして実証するしかない。しかし、ECと違ってマスマーケティング企業のWebサイトコンテンツは、基本マスキャンペーンの素材をWebに再構成したものに過ぎない場合は多い。オンラインに施策がないといえるかもしれない。Webへの訪問数、滞在時間、コンテンツインタラクションなど量と質の両方で、指標をとってKGIとの相関を見出さないといけないが、マスキャンペーン展開のコンテンツをWebに上げただけでは、KPIが測れるコンテンツ、もしくは施策にはならないケースは多いだろう。
 
 この場合、KPIは施策とコインの裏表となる。「こういう施策を実行して始めて、こういうKPIを測定できる。」という話と「こういうKPIを測定するには、こういう施策を実行しなくては取れない」ということになる。その上でそのブランドのネット上のKPIを確立する必要がある。
  それには、ブランド担当者が個別ブランドだけのトライヤルで知見化するにはかなり限界がある。大企業であれば複数のブランド間でKPI設定やその評価知見を共有することが求められる。
 ところが、日本の場合まだまだデジタルマーケティング施策は各ブランドのプロモーション施策の一部をデジタルでトライする程度のものであるため、知見は各ブランド担当に蛸壺的に貯まって全社に共有されない。
 このためにもデジタルCMOのようなブランド横断的な存在が必要である。「マスマーケティング企業のネット上のKPI確立のために、全社で知見を共有する。」これが、重要な課題となる。
 デジタルCMOの存在目的は、KPIの確立やそのメジャメント手法の標準化にあるようにも思う。

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