バナークリエイティブをもう一回真剣に考える。

バナー広告と云うと、どうもチープな広告クリエイティブという印象がいまだについて廻るので、「ディスプレイ広告」ということにして、今いちどそのクリエイティブについて考えてみよう。

 私が、ディスプレイ広告のクリエイティブに強い印象をもったのは、もう10年以上前になるが、オーストラリアのIBMがJAVAバナーで作った「クリアソリューション」というコピーのものだった。水面がゆらゆらと動いているところにマウスをよぎらせると、水面に波紋が出るインタラクションで、(水面に波紋をつくるインタラクションは、そのパソコンのCPUの計算速度に依頼するので、古いパソコンだと、水面というよりどろっとした油面を触ったようになってしまう。)訴求したいコンセプトの本質をシンプルに表現していた。
 もうひとつは自分たちで試作した、ある輸入車(高級スポーツカー)のフローティングで、クルマはアイドリング状態なのだが、エンブレムにマウスで触れると、エンジンをふかした状態を振動と音で表現するだけのもの。空冷のエンジンらしい音が何ともいい感じのクリエイティブだった。

 もちろん広告で訴求したいことが、常にこんなシンプルなことで済むわけではない。しかしアイフォンアプリの初期にジッポーのライターが評判になったように、(ジッポーは、アイブラスターの初期にもクリエイティブ賞をとっている。)シンプルだがそのエッセンスを強く印象づける力が、「インタラクション」というクリエイティブ要素を駆使すると、他のマスメディアなどでは出来ないことを実現させるのは事実だ。インタラクションによるブランドエンゲージメントを実現できる可能性があるなら、従来は使っていないブランドがディスプレイ広告を使うようになるかもしれない。
 
「訴求したい商品やサービスのエッセンスをインタラクションで印象づける作業」これがネット広告のひとつの方向性だと思う。インタラクションがネットユーザーによって、そのブランドに対する関与の第一段階となる。そういうクリエイティブがネット広告らしい、「ならでは」の表現となるはずである。

 クリックを促したいのは、それはそれで良いのだが、広告によるエンゲージメントというかリレーションシップというか、ユーザー行動を把握できるブランドへの自己関与の第一ステップとして捉えられるクリエイティブをもっと創っていきたい。
 もちろんこうした作業で、ビュースルーも増える可能性も高い。最終的なトラフィック効果、コンバージョン効果という次の「行動」への期待値も上げるのではないかと思う。

 「リッチメディア」というワードは最近、あまり使われなくなってしまったが、その使い方と効果を再度確認してもらいたい。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: バナークリエイティブをもう一回真剣に考える。

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://g-yokai.com/mt/mt-tb.cgi/3206

コメントする

ブログ記事 アーカイブ