DSP/RTBやオーディエンスデータを使って、広告配信を『枠』から『人』へシフトさせる影響は、ネット広告の最適化に留まりません。広告を打ちながら、調査しているようなものであるこうした手法によって得られるデータは、マスメディアを含めたマーケティング活動全体の最適化に資するものになるということです。従来自社サイトでの観測をもってすることはクルマなどの一部の業種やブランドでは可能でしたが、そうでない広告主企業がほとんどでした。しかし多くの業種でも外部データを用いることや広告反応を手繰り寄せることで、可能になってきています。そうなってくると、ネットに閉じた知見だけではあまり役に立ちません。また『広告』に閉じた知見だけでもあまり役に立ちません。『マーケティング』、『組織人事』、『戦略的ビジネスプロセス』にも通じていないといけない。(今企業が一番必要なのはデジタルマーケティングシフトによる再編のための構想力です。)この事態は広告会社が想定していない。つまりそうした知見や職能が開発されるような組織がないし、そもそもそういう仕事をしていないので、出来る人がほとんどいない。本人の資質でこういう能力が偶然開発されるのも待つしかないのです。当然、何の戦略的意図もなく偶然対応力のある人材がいても会社のなかに引きとどめることは難しいでしょう。

いずれにしても、『「枠」から「人」へ』のパラダイムシフトは、広告を生業にしてきたものには劇的な変化です。「手売り」だから何とかなっていた「中抜き」も当然加速しますし、そもそも広告代理店のメディア部門やメディアプランナーは今後何をするのでしょうか。知見はトレーディングデスクのオペレータに貯まり、広告主は彼らと直接運用方針をやりとりするでしょう。そうでないと競合に負けるからです。
またそれ以上にデジタルが分からない営業フロントラインは今後も存在し得るのでしょうか。マスメディアを含めた施策について、ネットでの全数調査を兼ねた広告出稿分析がその方向性を決めるとすれば、デジタルマーケティングがマーケティング全体の設計にとってコアになるとすれば、従来のデジタル対応できない人材はそもそも広告業界には不適格ということになります。欧米では広告会社の看板をそのままに従業員をリストラしてデジタル対応可能な人員に入れ替えてしまいます。広告主企業も経営トップが若いせいもあるでしょうが、デジタル対応、ソーシャルメディア対応が早く、またマーケターサイドとエージェンシーサイドの人材流動性も高いので、知見の共有が進むということがあります。ペイドメディアを買うことがマーケティング活動のほとんどだった時代は、ペイドメディアの情報を握っている広告会社は、広告主に対して優位なポジションを得ることができましたが、オウンドメディアでは自ら構築運用する広告主には逆立ちしても勝てず、ソーシャルメディアでも運用で顧客との会話スキルが進む広告主には全く敵いません。

日本の広告業界でいえば、もうとっくの昔に変換していなければいけないことや人がいまだに「しがらみ」の状況にあるということがあります。経営が現場で対応していること、もうそこが本丸になっていることについてほとんど分かっていない、理解できないという極めてクリティカルな状況にあります。自動車メーカーのトップが「ハイブリッドカーがどうやって駆動しているか理解していない」なんてことは絶対ありえないのですが、広告業界ではそれがまかり通っているわけです。信じがたいほどに・・・です。
 そうした認識は今年から急激に広がるでしょう。広告主は『広告』が買いたい訳ではありません。マーケティング目標を達成し、ビジネスを成功に導きたいのです。それにこたえるための知見をもった「人」にサポートを依頼したいのです。広告主は広告会社の経営者を面接すべきでしょう。広告会社の経営者は一件この状況を認識しているようなことは言うでしょう。しかし自分でしっかり理解できていない者はすぐ分かります。
だから面談して、変革の時代に経営者に認識や理解のない会社との取引を見直すべきでしょう。経営者に本当の理解のない会社では、たとえ良くできる人材がいても、その人材が実力を発揮できる環境をつくり得ないのです。その意味でも広告会社には経営者の『経営力』が大きく問われる年となるでしょう。そうした広告主の期待に応えることができない広告会社の本格的な解体が急速に始まる年、それが今年2012年といえるでしょう。
景況感でいえば、マーケティング活動への投資は決して少なくないでしょう。それだけにむしろ優勝劣敗が明確になる年になると思われます。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

リタゲは同じ広告に追っかけ回されて嫌だという話(以前にも書きましたが・・・)から話はDSP/RTBの運用ノウハウの活かし方まで・・・書いてみます。

 
 みなさん結構経験あるでしょうな。行動ターゲティングの話をすると大概「同じ広告ばかりになってうんざりする。」という話になって、こういう技術はどんなもんですかね?という懐疑的なご意見を賜ることはずいぶん前からある。
 確かにそのとおりです。
ただ、これはこういう技術を使いこなすということでは過渡期にあるため、まだちょっと稚拙な状況にあるためなんですね。
 
 まずひとつは、広告主が気づかなければならないことがあるということです。それは最終流入経路としての広告のCPA効率にだけはまって、クリックしてくる以外の多くの人に嫌がられていて、ブランドの好意度を損ねているかもしれないということ。しかも一度は関心をもってサイト訪問をしてくれた大切な見込み客にしつこくして嫌われたみたいなことになっとる訳です。
 クリックベースでCPA効率ばかり追いかけていると、「縮小均衡」にはまります。どんどん対象者を狭めて、狭めて、効率と効果の絶対量の両立ができないと嘆いても、それは当たり前。そもそもブランド力をメディア側にギャランティさせてきた「付け」みたいなものです。刈り取りばかりして、ペンペン草も生えない状況にしてから、「どうしよう、種蒔いて育てるのはやはり効率悪いしな」と言ってるわけです。
 
 もうひとつ、技術の過渡期だから、フリークエンシー過多になっているということです。自動最適化のプログラムがしっかり稼動すると、頻度過多で嫌がられているなら、広告を配信しているクッキーの内の反応するクッキーの率が下がるので、こうした配信が最適ではないと判断します。またフリークエンシーだけでなく、配信と配信の間隔までも最適化するという学習プログラムが起動します。3回目までは続けて配信するが、3回目と4回目の間を1週間あけた方がいい結果が得られると最適化プログラムが判断すれば、間隔を開けて結果「うんざりさせない」ということになります、もちろんうんざりしているどうかを判断しているのではなく、反応が落ちるから頻度過多を制御する結果になるということです。また最適化のために接触頻度ごとにクリエイティブ内容を変えていくことも考えられます。同じクリエイティブばかり見せられるというのも「うんざり」の原因でもあります。
 そもそもフリークエンシーというのはテレビの考え方で、同じ広告クリエイティブを何度見せるかということが前提です。
 ひとりひとりを特定しているネット広告では、最適化の精度はもっと画期的に上がるわけです。ひとりひとりを特定できないTVのフリークエンシーは全体平均です。例えば平均フリークエンシー7.5回という算出があったとして、あくまで平均なので、実際には7.5回という接触をした人はひとりもいないわけです。(7回の人と8回の人はいるわけですが・・・)ひとりひとりを最適化するマーケティングでは、全体の平均値はあまり意味をもたないと思います。

 さて、欧米人の好きな自動最適化と、結構日本人がこだわるであろう「理屈」を見つけて施策を立てる、が今後並存していきます。自動最適でも後追いでもいいので解明したがるのが日本のマーケターでしょう。
 オーディエンスターゲティングは従前の情報をもって施策を打つタイプで(そこは日本的かもしれないですが)、それでも広告反応をもって最適化に向かうのでベクトルは全く同じです。ただどちらも誰が反応したかを検証できると、ネット広告の最適化に留まらす、マスメディアを含むマーケティング施策全体の最適化材料になると思います。

 ここが重要です。SEMもそういうものなのですが(まだまだマスマーケターはサーチの文脈を活用していないですね)、関心の顕在化したプルの文脈だけでなく、広告クリエイティブをプッシュするかたちになるDSP/RTBでのディスプレイ広告では、潜在層への刺激で反応する要素分析もできるので、よりマーケティング施策全体の改善に役立つデータを得られるに違いありません。
 私はその意味で、ビッディングという仕組みが同じだからと言って、従来のリスティング運営者をそのままDSP/RTBの運営に据えるのはちょっと荷が重いかなと思います、特に運用から得た情報を、マスメディアを含めたマーケティング活動全体にフィードバックすることをオペレーターに求めるならです。

 DSP/RTBやオーディエンスターゲティングでは運用(トレーディングデスク)にノウハウが集まります。本来広告主企業内でもやってみて、この作業を全くのブラックボックスにしない方がいいでしょう。もちろん理解して運用指示書が書けるようになったらアウトソースすべきでしょうが・・・。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

 ある意味「広告しながら全数調査しているようなもの」というのが私の感覚。
 
DSP研究会を主宰して、広告主さんに参加いただいて昨日までに3回勉強会を実施した。

ネット広告を96年からやってきた間で最も大きな変化を感じているのは、「枠」から「人」へのパラダイムシフトもあるが、ネット広告で行われていることが、マスメディアを含むマーケティング活動全体の改善材料を得ることができるということもある。

広告に反応した人がどういう人かを逆引きして掴むことも可能で、そうすると「こういう人たちがターゲット」と想定しているが、「反応している人たちとはズレている」ということが必ず起こる。

このギャップをどうするか・・・。 「こういう情報を得てどうするか」がマーケティングの大きなテーマになりそう。

顧客は誰か、将来の顧客になるのは誰か、従来はこれが分かっていない。とくにメーカーは、流通の先にいる最終顧客情報を今までほとんど持てないのは普通だった。そのためにECを行うケースもある。

「顧客インサイト」を探れ!というテーマが掲げられることは多いが、インサイトの前に「顧客は誰」が分かっていないことが多い。広告に反応する人は「見込み客」であり、将来の顧客であるはず。

 リアルタイムに、発生する1インプレッションづつに広告配信を最適化しようとする(人間技では絶対にできないこと)試みは従来のメディアプランニングの発想にはなかったことを実現する。リアルタイムの状況でリアルタイムに買い付けるという仕組みの可能性は大きい。

 オーディエンスターゲティングによって、ターゲティングの精度を上げることもあるが、オールターゲットの商品でも、ひとりひとりのベストタイミングを掴んで、トリガーになる行動に対してカウンターでベストタイミングでの広告配信が期待できるので興味深い。

 またリアルな行動データも取り込んでの広告配信は研究対象としても実に面白い。

どういう行動うする人がターゲットなのか、特定の行動とその商品の購買に相関関係があることを見つけ出してみるトライは興味深いものがある。とくに我々が連想できることだけでなく、データから相関を見つけると、人の頭ではどうにも思いつかないが、実際には相関があることも多くでてくるだろう。

 他業種同士のタイアップ、クッキー交換などの施策も考えられる。マーケティングコンサルとしてはわくわくする状況だ。来年に向けてますます面白くなりそうだ。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

アドテックではもっと議論したいことがたくさんあったが、時間がなくて残念であった。会場からの質問に、デバイスが拡散するとクッキーもどんどん複数になり、特定できなくなるのでは?というものがあって、セッションの時は私自身の考えを披瀝できなかったので、ここで書きます。

少し昔はユニークユーザーと呼んでいたクッキー数も、今ではユニークブラウザというようになった。それは全部数えるときっと人口より多くなるだろうし・・・。

しかし、昔「究極のターゲティング」にも書いたが、クッキーが複数になったとしても、そこからひとりの個人を突き止める必要はほとんどない。むしろデバイス別にクッキー、PCでも用途別にクッキーが違うほうがいいのだ。個人情報をとってマーケティングするのはとにかくハードルが高い。コストがかかる。それよりもブラウザごとに違う行動様式をベースにターゲティングしたほうが良いのだ。

ひとりの人間にはいろんな側面がある。だから違うユーザーとして捉えることは間違いではない。

これを「ブラウザベースマーケティング」と呼んだが、全然流行らなかった(汗)・・・。

いずれにしても、4スクリーン時代、スマホがガラケーと違って、クッキーでIDをふれるようになったことで改めて、ブラウザベースにマーケティングするチャンスは増えた。

しかもスマホはフィーチャーフォンに比べて圧倒的に、プッシュ型メディアで遭遇した情報に対して、より深く調べる行動を誘発している。(今使っているユーザーがそうした行動をするとも言えるが、それだけではなかろう。)
プッシュからプルへの連携力の拡大と、オーディエンスターゲティングという考え方が現実的に実践可能になったことで、面白くなりつつある。


| | コメント(0) | トラックバック(0) |

先日の第3回アドテック東京の公式セッション36の中で、私がモデレータをさせていただいたセッションが、参加者アンケートで人気&満足度NO.1になりました。スピーカーの皆さま、関係者のみなさま、セッションのご参加のみなさまのおかげです。有難うございました。

《人気&満足度ベスト5セッション》

第1位:
タイトル:「オーディエンス・ターゲティングとリアルタイム化が消費者と広告主に与えるモノは」

モデレーター:横山氏(デジタルインテリジェンス)
スピーカー: 清野氏(PlatformID)、岡本氏(リクルート)
    本田氏(フリークアウト)、近藤氏(Google Japan)、西谷氏(comScore Japan)

第2位:
タイトル:「デジタル・マーケティングが可能にするブランドエンゲージメントとは」

モデレーター:稲田氏(博報堂)
スピーカー: 猪子氏(チームラボ)、柳澤氏(カヤック)、
        朴氏(バスキュール)、喜馬氏(トヨタマーケティングジャパン)

第3位:
タイトル:「ダイレクトマーケティングが向かう場所~最も厳しい市場で戦うために~」

モデレーター:浮田氏(博報堂)
スピーカー: 鈴木氏(味の素)、田岡氏(JIMOS)、
        加藤氏(売れるネット広告)、岡本氏(サイバーエージェント)

第4位:
タイトル:「アドネットワークとアドエクスチェンジは本当にオンライン広告の価値を高めるか?」

モデレーター:徳久氏(プラットフォーム・ワン)
スピーカー: 佐々木氏(Google Japan)、佐藤氏(セプテーニ)、
       渡辺氏(マイクロアド)、島貫氏(オ-ネット)、味澤氏(日本マイクロソフト)

第5位:
タイトル:「デジタルテクノロジーxエンゲージメント(ARがもたらす新しいブランドビジネスとユーザーエンゲージメント)」

モデレーター:中村氏(PARTY)
スピーカー: 馬場氏(バスキュール)、小田氏(電通)、川田氏(AR三兄弟)

《キーノートスピーカーベスト3》

第1位: Erick Johnson (Facebook)
第2位: Clark Kokich (Razorfish)
第3位: Chris Murphy (adidas US)

《公式スピーカーベスト10》

第1位:柳澤大輔氏(カヤック)
第2位:加藤公一レオ氏(売れるネット広告社)
第3位:猪子寿之氏(チームラボ)
第4位:坂井康文氏(サントリー)
第5位:安田英久氏(インプレスビジネスメディア)
第6位:横山隆治氏(デジタルインテリジェンス)
第7位:徳力基彦氏(アジャイルメディア・ネットワーク)
第8位:徳久昭彦氏(プラットフォーム・ワン)
第9位:鈴木知行氏(ロゼッタストーン・ジャパン)
第10位:朴正義氏(バスキュール)

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

ソウル講演レポート 2011 Digital Leaders Forum

ちょっと遅くなったが、先日ソウルでの講演をレポートする。そもそもサムスン電子のハン常務が「トリプルメディアマーケティング」を日本語で読み、共鳴していただいたのがきっかけで、韓国語版が出版されることになった。
 サムスン電子はチェイルワールドワイド(韓国最大の広告会社)が担当されているので、チェイルのマーケティングチームが中心となって翻訳された。
 出版記念講演をチェイルワールドワイド主宰のカンファレンス「Digital Leader 2011」最初の講演者として壇上に立たせていただいた。「Paid Owned Earned media」がデザイン化されたカンファレンスイベントロゴが会社のあちこちに表示されていた。チェイルは韓国最大の広告会社だが、社名にワールドワイドとついているように社員の40%くらいは海外拠点にいるくらいのグローバルな代理店だ。キム社長はCEOであると同時にCIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)を兼務しており、トップがITにも強くコミットしていることが分かる。非常に正確な日本語を操るので、少なくても母国語を含め3カ国語は自在だろうか。チェイル、キム社長、サムスン電子ハン常務との話も日本語でやっていただけるので、たいへん恐縮した。
 
 さて、カンファレンスでは、キム社長がご挨拶をされた後、私がトップバッターの演者として登壇させてもらった。 私のトリプルメディア概論はさておいて、サムスン電子ハン常務とチェイルワールドワイドのグローバルストラテジーセンター(NY)の講演が素晴らしかった。ハン常務の講演は、95年くらいからの様々なケーススタディが紹介された。広報を含む企業コミュニケーションを様々な角度からトライしてきているのが分かる。

 私の「トリプルメディアマーケティング」では、企業のマーケティングメディアを3つの分けて整理しましょうという話の次に、具体的に3メディア環境でのコミュニケーション開発の考え方として「社会事化」「仲間事化」⇒「自分事化」へという思考を用意した。さて、同じようにチェイルワールドワイドのストラテジーでは、3メディア環境において重要なキーワードとして「Authenticity」という概念が提示された。
 また「Authenticity」という考え方が必要な前提として、「Para Social Interaction」というコミュニケーション構造をフィーチャーされた。
「Authenticity」とは、何と訳せばいいのだろうか、「信頼性」「信憑性」「真正であること」ということ・・・。
そして「Authenticity Advertising」のその分類事例として5つ。
1) Fact
2) Property
3) Right Thing
4) Supporter
5) Honest

Fact(事実)には、ブラジルの車「TROLLER」が洪水のなかを走り抜けていくニュース映像から、「このTROLLERを運転しているドライバーを探せ」キャンペーン「Is This Troller Yours?」が事例として挙げられた。

http://www.newyorkfestivals.com/worldsbest/pieces.php?iid=416317&pid=1
またAT&Tの「The Last Text」も紹介された。
http://www.schooltube.com/video/4386d84344d2a7345c5e/ATT-The-Last-Text-Documentary
Property(資産)では、ゲータレードの「リプレイ」
http://www.youtube.com/watch?v=fMI3kti0nrY
これはカンヌ獲ったから有名。
また、ぺディグリーの
http://brainsugar.ca/doggleganger-pedigrees-dog-adoption-campaign
Right Thing(正しいこと)では、ROMのAmerican ROM
http://www.youtube.com/watch?v=Tt9NBtW4sbA
そして、Levi’s の「Ready to Work」
http://www.youtube.com/watch?v=635XItRDU7g
Supproters(サポーター)では、

マウンテンデューのDEWmocracy
http://www.dewmocracy.com/
Honesty(誠実さ)では、

ドミノピザの「Domino’s Time Square Tracker」
http://www.youtube.com/watch?v=1L5j_DvQdqM&feature=youtube_gdata
という「Authenticity Advertising」例を分類してみせた。

そして広告会社「Cheil worldwide」としては、「クリエイティブコンサルティングカンパニー」として、1)Authentic Strategy 2)Authetic SAolution 3)Authentic Execution
を提供するとしている。
クリエイティブコンサルタントとして、従来のアカウントプランナー、アカウントエグゼクティブ、デザイナー、コピーライターらがオーバーラップしてコンサル機能を発揮するという。
 
今回のエントリーでは以上・・・。
つづきは次回に

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

 データテクノロジストというスキルの概念がある。何年か前に米国のインタラクティブエージェンシーのRGAのスキルセットの中に位置づけられていた。これを私なりに解釈して、今の日本のデジタルマーケティングサプライヤーのスキルとして考えてみたい。
 デジタルマーケティングには、様々なデータが取得できる。
データには基本的に5種類ある。
企業のWebサイトに訪問する顧客ないし見込み顧客の行動データである内部データ。2つ目は、広告配信対象となるようなオーディエンスデータ、つまり外部データである。外部データにはオンライン上のものと、オフラインのデータがあるが、これらがマージされることで、活用範囲は拡がる。
 3つ目は、ソーシャルメディア観測で得られるデータ。4つ目はペイドメディアの投下によって得られる効果、ないし顧客の反応をデータ化したもの。3つ目と4つ目はある意味では一括りにしても良いかもしれない。
 最後はPOSデータなどの販売データである。
 
これらを駆使してマーケティング活動の最適化の道筋をつくるのがデータテクノロジストの役割であるが、これはどちらかというと広義のデータテクノロジストであり。私が標榜するトリプルメディアの真ん中に存在するマーケティングダッシュボードから、施策のシナリオを書くための仮説設定と検証を行う人材である。しかし、こうした人材は今現在まだ存在しない。これから育成しようとする構想ベースの話ではある。

 そして狭義のデータテクノロジストは、Webサイト開発におけるスキルセットである。

Webサイト開発における狭義の「データテクノロジスト」には下記の要件が必要となる。

① アクセス解析プログラムに精通していること(サイトカタリスト、GA、RTメトリクスなど)
② アクセス解析に基づいて、当該WEBサイトの評価ができること
③ ヒューリスティック評価とアクセスログ解析の数字を連携して根拠づけることができること
④ それを的確に企画書に落とし込めること
⑤ 広告主のビジネスストリームを理解していること

そして、出来ればだが・・・
デジタルマーケティングに関する総合的な知見があり、デジタルマーケティング施策とその効果について評価検証でき、企業と顧客(または将来の顧客)のコミュニケーションについてストーリーが描ける人材だ。

最後が贅沢な要求かもしれないが、こうした人材のニーズは極めて高い。

自分はどちらかというと数字を見るのが苦にならなくて、コミュニケーションデザインについて興味と関心を強くもっていると思う若い人は、是非目指してみるといい。
デジタルインテリジェンスには「ROIトラッキングエキスパート」の資格研修カリキュラムがあるが、結構ハードルは高い。「ROIトラッキングエキスパート」のスキルは、ここでいう「データテクノロジスト」のスキルの一部ということになる。
 
特にネット専業広告会社系でデータと格闘してきた経験があり、今後ブランディングを含むコミュニケーション全般の知見を獲得しようと考えているネットアドマンは、是非ご連絡を・・・。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

「トリプルメディアマーケティング」の韓国語版:韓国語タイトル『トリプルメディア戦略』が刊行されました。裏表紙に韓国の有力なマーケテターの皆さんが紹介コメントを書いていただいています。

韓国でのマーケティング課題も日本と基本同じであることが分かります。

下記は韓国語版の裏表紙です。


企業が最も注目すべきこと、‘消費者インサイト’! “
この広告は自分のことを言っているような 感じを与える広告が最高の広告だ!

ソーシャルメディアの登場で消費者共感マーケティングがいつよりも切実になった昨今、本書は企業が注目して集中すべき3つのメディアを通して、卓越した処方箋を提示している価値ある本だ。何よりもデジタルの本質から消費者の役割変化までを全て扱っていて、マーケティングで悩んでいる経営者なら必ず一読すべきだ。

チェ・フィヨン-NHN Business platform代表理事


ソーシャルメディア時代にマーケティングが、‘伝統メディア’と‘商業的メッセージ’の小さな箱に閉じ込められているという批判をさっぱりと解消してくれる内容だ。今後、広告が共感、参与、コミュニティ概念を受容して、戦略的にどうすべきかを明確に提示している。‘広告が必ず広告らしい必要はなく、ターゲットの心を動かすことが最終戦だ’という指摘する、本書を読むと、メディア環境変化の核心を十分に認識し、広告・マーケティングの進化が発見できるだろう。少なくとも現時点でマーケッターは何を準備して実践すべきかが分かるだろう。

カン・ハムス-エスコトス・コンサルティング㈱代表理事


ソーシャル・ネットワークはメディア環境に根本的な変化をもたらしてきた。いまや、コンテンツを一方的に読むだけの消費者はいない。メディア環境の変化は企業広告とマーケティングのパラダイムを変えている。‘トリプルメディア’という概念は、ソーシャルメディア時代の企業マーケティングを構造化させてくれる有用なフレームワークだ。‘ブランディッド・コンテンツ’もまた、既存のメディアコンセプトを崩している。本書は消費者の信頼と評判を獲得すべきソーシャルメディア時代のマーケティングに対して知りたいことを教えてくれる。

コン・フンイ-ウィキトゥリー代表


2006年から広報人やマーケッターを‘コミュニケーションデザイナー’と呼んできた私に、本書は瞬時に読破してしまうほど魅力的な本だった。直接日本を訪問して著者に会って、お互いに意見を交換する場も持てた。ターゲットとメッセージ、メディアで構成されたコミュニケーションの3要素に対して、十分な知識と洞察力を持って、やりたいことを誘発することこそが、コミュニケーションデザイナーだ。その中で、特にメディアに対する洞察力が得られるとても有用な本だ。オンラインとソーシャルメディアが呼び寄せたコミュニティ・プラットフォームの革命的な変化時代に、悩み多きコミュニケーションデザイナーにぜひ勧めたい1冊だ。

ハン・グァンソプ-サムソン電子オンライン広報グループ長


ハンさんはサムスン本社の常務さん、若い方ですが、日本語で私の本がすぐ読破してしまう語学力にまずは感服しました。本の推薦文なので賞賛していただいてますが、少しこそばゆいです。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

 ツイッターが始める新しい広告には、コスト・パー・エンゲージメントという概念が登場する。いわく、リツイートやフェイヴァリットなどを獲得あたりいくらという課金モデルだ。コスト・パー・フォロー(つまりフォロワー1件あたりいくら)というのもある。
 
 昨日、Web研フォーラムでモデレータをさせてもらって、私の最新の情報をキャッチアップさせてもらった。
 ツイッターは、リアルタイムに伝播するインタレストグラフを使うターゲティング広告になる。一方、ミクシィは、ソーシャルグラフを活用するターゲティング広告となるかと思う。

 「ソーシャルグラフ×インタレストグラフ」を活用するということだ。


 ネット広告にもいわゆる「ブランディング効果」がある。あるがその効果を可視化しないと、その効果は課金対象にしにくい。
 私は昔から「ブランディング効果とは、マーケティングの時間軸を長くとった時の態度変容効果として捉えるもの」と考えている。タイムスパンの問題で、即刈り取れなくても、種まいて、最終的に購買行動に至れば、効果があったとされるのである。一定以上の絶対量を刈り取るためには、タイムスパンを中期、長期に設定して顧客化までのプロセスをじっくり、肥料、種まきから、水やり、雑草などの草刈り、などしていく根気が必要である。
刈り取りと育成、購入経験者のロイヤルティ化などをどう設計するか、どういう施策バランス、予算配分でするかは簡単ではない。

 それはさておき、やはりネット広告では、その効果はトラッキングされ、可視化されないと課金できないという宿命を負っているようだ。
 ただ、日本のCPMが米国の1/3とかになっているのが、買い手市場のなかで、基本CPAをクリックベースで逆算したCPMにディスカウントさせられてきた(いわば、メディアがブランド力をギャランティさせられてきた)結果である。
 CPCであっても、ビッティングされて価格が決まるのであれば、それはそれで市場原理によるものである。

 いずれにしても、「あるはずの効果(ブラックボックス)ではなく、効果は可視化されてはじめて課金されるが、価格は受給関係で決まる」という割り切りに、むしろ潔さがあるやもしれない。

| | コメント(0) | トラックバック(0) |

  前のエントリーの「フリークエンシーの意味が変わる」は、ちょっと議論を端折ったので、分かりにくい話になったかもしれない。

 私が日本で最初のインターネット広告に関する書籍「最新ネット広告ソリューション」(2000年日経BP刊)を書いた時に、CTRが表すパフォーマンスの意味について解説を加えた。(ここではその詳細は省くが・・・)

 しかし、今や「枠」から「配信先」へということでは、クリック数をインプレッション数で割った値=CTRは、適切な意味を持つか少し怪しい。

 何故ならば、配信先を特定できる広告配信(オーディエンスターゲティング)のパフォーマンス指標は、反応したブラウザ数を配信したブラウザ数で割った値であるからだ。反応というのはクリックとビュースルーを足して計算できれば、クリックだけよりはもっといいかもしれないが・・・
 
 そうすると、反応を予測したブラウザには、反応するクリエイティブを反応するまで、ないし反応するクリエイティブ展開で配信しましょうということになり、同一のクリエイティブを見せる頻度を意味したフリークエンシーの意味が、変わってしまうわけだ。

 さて、配信先を主体に考えてクリエイティブ(配信する広告)の最適化を志向するのは、実はメディア側(あるいはアドネットワーク側)だったりする。反応するブラウザに反応する「広告」を最適化すれば収入が最大化できるのはメディアだからだ。一方本来なら、広告主側はクリエイティブに様々なパターンをつくって配信の最適化はもちろん出来るが、それも限度がある。特定のブランドを広告する側は、配信先を特定できることを前提に、飛んでいく「広告」の反応が最大化できるように、クッキー、掲載面、配信タイミング、クリエイティブほか様々なファクターをオプティマイズするということになる。実はこの両方を行うことで、ネット広告全体の効果効率を上げる仕組みになる可能性があるのが、DSP、SSP、RTBという一連の新しい仕組みである。

理屈でいえば、効果が上がり、単価が上がって、市場は大きくなる。


| | コメント(0) | トラックバック(0) |

月別 アーカイブ

業界人間の本

トリプルメディアマーケティング ソーシャルメディア、自社メディア、広告の連携戦略 究極のターゲティング―次世代ネット広告テクノロジー 次世代広告コミュニケーション インターネット広告革命―クロスメディアが「広告」を変える。