よく情報過多の現代社会で、「生活者の情報取得態度が自分にとって好ましいものに選択的になる」ということをいうと、みんながみんなそうではないのでは?という意見が出てくる。能動的な情報取得行動をする人と、あくまで受け身の人がいるのではというのだ。もちろん非常に能動的な人と、非常に受動的な人がいる。マスメディアの情報に流されやすい人も相変わらずたくさんいるはずだ。しかし、消費情報そののもが平成8年からの10年間で33倍にもなっていること、検索行動に一定の満足をした経験をある人が大半を占めると、いくら受身でいても、まずすべての情報にスイッチは入らなくなる。情報が多すぎて全部取り込めない。ここから実は受動的な態度でいる人も、気づかないうちに、選択的になっているのである。
情報選択は能動的に行われるばかりでなく、受動的な取得も選択的に行われるのである。問題はこうした「無意識の情報選択」なのだ。
このとき、スイッチが入るのはどんな琴線に触れたときかを解明するのが、「消費者インサイトの分析」というマーケティング活動である。
無意識の情報選択のなかで、どうしたら意識してもらえるかの「洞察」が本当に重要になってくる。
私が社会人になったのは1982年で、まさにマイケル・ジャクソンの「スリラー」が音楽界を席巻していたころだ。80年代後半に「アメリカン・ミュージック・アウォード」などの洋楽番組に関われたのも、マイケル・ジャクソンが単に洋楽ブームにとどまらず、社会現象にまでなっていたからだ。彼が受賞した会のグラミーは(当時TDK提供)は視聴率が10数%にもなった。「We are the World」は確か84年ごろの「アメリカン・ミュージック。アウォード」の授賞式のあとにあのメンバーがそのままスタジオに入って収録されたものだ。そんな価値あるソフトと数字でスポンサーを説得できた訳だ。
AMWは5年間スポンサードしていただいて民放で特番化したが、90年代になっていくと洋楽はもう地上波のコンテンツではなくなっていった。その意味でもマイケル・ジャクソンが稀有なタレントであったことを今にして思う。
このところの政局に関するテレビメディアの論調には少しうんざりするものがある。
いわく「政治が軽くなった。云々・・・」。芸能人が司会をして、どう考えてもテレビで何百万人を前にして披瀝する見識があるとは思えないタレントをコメンテーターにして、政治を題材に批評してみせるのだが、そうしたことが政治を軽くしている行為そのものであることに気づいてさえいない。
テレビメディアで論評を加える場合、新聞の記名記事と違って、批判っぽいことを言う、批判的なニュアンスでものを言う、など基本的に見識をもった意見自体がないのに、とりあえず批判的な印象を与えるだけということがあまりに多い。
ほとんどの視聴者は、こうしたテレビの手法に少なからず眉をひそめているところがあるはずだ。ところがテレビの送り手には、こうしたサイレントマジョリティの見方が理解できていないようだ。昔はテレビでの発言に電話でクレームしてくるということがたくさんあった。それだけ真剣にテレビを観ていたことの裏返しだ。しかし今はテレビの手法にうんざりしていても、別に文句を言うほどことでもない。テレビはまあその程度のものになっているのだ。
情報量が爆発的に拡大したことで、情報の取得者の取得態度は、基本的にこういう態度だ。ネットへの接触体験が多くなってくると、いちいち自分の指向に合わないものに反応していたら際限ないので、自分にとって良好なものを選択的に取得するようになる。
こうしたメディアの受容態度の変化を、よくよく最大の大衆メディアは理解しないといけない。番組の編成権は今や視聴者にあり、○曜日の○時に必ずテレビの前に座らせようというある種の「送り手の思い上がり」から早く脱却することである。
日本ではなかなかスパークしないアドネットワークだが、プレミアムネットワークなどリーチを武器にするというより特徴をもったアドネットワーク志向で徐々に増えてきた。
特定のカテゴリーのコンテンツをもつWebメディアが連携するのが特徴だ。
アドネットワークはそもそも、第三者配信サーバーを使って各メディアへの配信をしていた広告主に対して、その本来の目的である広告掲載面ではなく、オーディエンスを買ってもらうサービスとして確立したものと言える。
またクリックを買う、アクイジションを買うモデルでは、売り手であるメディアと買い手の広告主をオンライン上で取引を成立させるアドエクスチェンジが成立した。
アドエクスチェンジの運営者が、メディアからCPMで買って、広告主にはCPCで売るようなスタイルである。メディアからすると、ひとつのアドネットワークに在庫を全部預けてしまって、セルスルーや単価が低いというリスクを避けるために、複数のアドネットワークの中から、CPMの高い方の配信を受け入れる仕組みもできてきた。(ベムは勝手にこれを「オルタナティブなタグ」と呼んでいる。)
そして、グーグルがラジオや新聞ほかで試したアドマーケットプレイスだが、やはりアナログメディアでは、ネットメディアのように効果をトラッキングできないことと、人間が介在するエージェンシーサービスを凌駕するまでの画期的な価値の創造ができなかったようだ。しかし本当の理由は、グーグルの企業文化かもしれない。つまりまだ始めたばかりのこの段階で撤退しちゃったことである。この種のサービス確立には、いろんなハードルがあるもので、こらえ性がないと実現できない。広告がサービス業だという本質において、粘り強い挑戦が必要だっただろう。つまり別の見方をすると、オンラインによる広告枠の取引は、別のプレイヤーによってまたチャレンジされるはずである。
その際は、マス広告は従来の売り方と違う手法(課金モデル)で、またROIトラッキングが何らかの手法で可能になることなどの条件が必要だろう。
さらにアドマーケットプレイスにはクリエイティブ提供の仕組みが出てくるだろう。現在アフィリエイトは広告スペースの提供者にだけ、成功報酬が払われているが、クリエイティブのパフォーマンスに対しても対価を払うモデルも出てくるはずだ。既存の広告会社がやらなければ誰かがやるだけの話だ。
広告のクリエイティブとは何もプロの広告会社の人間だけがつくるハイエンドなものばかりではなくなる。つくっただけではギャランティされないが、広告レスポンスがあれば、効果に応じた金額が支払われるモデルが実現するだろう。
第二回目は、広告マーケティングの新潮流と今後の広告ビジネスに関わるデジタルインパクトについて解説を試みた。
まず、今起きていることを整理。
・メディア環境の変化
・消費者のコミュニケーション行動の変化
・消費者の構造的購買意欲の減退
・市場のシュリンク
・不況
そしてもうひとつ付け加えるのなら、デジタルネイティブの登場。
いずれにしても、単なる循環的景気後退期ではなく、広告マーケティングに関わる大転換が起こっている。
その根本は、ひとことで言うと、コミュニケーションの主導権が送り手から受け手に移ったことにある。
情報量が爆発的に増え、消費される情報も96年からの10年で13倍にもなった。またネットを中心にスタンバイされている情報量は何と410倍である。このことは情報に対する生活者の取得態度を大きく変えたといえる。
つまり情報に関しては常にアンテナを張って耳を欹てている状態にはなく、興味関心が顕在化したときに初めて情報にアクセスするようになった。
したがって、関心のスイッチが入ったときとそうでないときの差があからさまになったと想定できる。従来の一方的に送りつけるコミュニケーションスタイルでは、そのコンテンツが受け手の琴線に触れるかどうかによって大きく違い、情報投下量だけでは効果を期待できなくなったといえる。
このような環境が、広告マーケティングにおけるいくつかの大転換を迫っている。
・ 「広告クリエイティブ」から「ブランデッドコンテンツ」へ
・ 「売る理由」から「買う理由」へ
・ 「どこに掲載するか」から「誰に配信するか」へ
・ 「ブラックボックス」から「ROI測定可能」へ
・ 「意見を聞くマーケティング」から「行動を把握するマーケティング」へ
この5つの転換要素について、解説した。
特に、Webによるコミュニケーションは、従来のマスメディアによる(送り手主導による)コミュニケーション構造と180°違う。
Webはありがたいことに、見込み客が向こうから「買う理由」を見つけようと、いろんな文脈でアクセスしてくれるコミュニケーションツールである。その認識に立って、マス広告のコミュニケーション開発のアプローチとは全く違うアプローチで対応しなければならない。
またアドテクノロジーは、従来では発想すらできなかった広告のターゲティング配信を可能にした。
ただ、行動ターゲティングなどの手法は、メディアプランニングを、セリングサイドの情報をベースにした従来型から、バイイングサイドの情報にベースにしたものに転換を余儀なくされる。
「どこに掲載するか」はメディア側の掲載面情報で成立するが、「誰に配信するか」は、誰を選ぶ際に、対象ブランドのユーザープロフィールやコミュニケーションコンセプトに精通していなければできない作業となる。アドテクノジーは、メディアプランニング作業を大いにバイイングサイドのものになる。
また広告のROI測定管理は、長年広告に関して「半分は無駄だと分かっているが、どっちの半分が分からないので・・・」と言わしめてきた「ブラックボックス環境」を打破することになる。
広告投資に対するリターンの把握は、広告主にとって非常に重要なテーマになった。現在、e-コマース利用のネットでのROI分析はかなりのところまで及んでいるが、これをマス広告など効果の評価、またリアルな世界でのビジネスのゴールにどれだけ至ったかを把握する仕組みなどが、検討されている。ネットに閉じたROI測定管理ではなく、統合的なマーケティングROIの測定に企業の関心は移行しているのだ。
いずれにしても、こうした広告マーケティングの大転換期であることを十分に認識した上で、次世代広告マンとしてのスキル獲得の意味をしっかり認識することから始めなければならない。
ここが言ってみれば「虎の穴」参加資格である
先週、ブートキャンプ「虎の穴」の第一回目を実施。最初なので、これからインプットすることを俯瞰できるように説明したつもりだが、どうだったろうか。
まず、世の中のITイノベーションなるものの中に、インターネットによる広告コミュニケーションがある訳だが、広告業界にいて、広告の世界しか見えてないと全く本質が見えないので、できるだけ全体像を説明したつもりだ。
インターネットは、世の中のコミュニケーションの本質を変えたが、もちろん企業のビジネスプロセスを変えた。そしてビジネスプロセスの一部であるマーケティング活動を変え、またその一部である広告コミュニケーションを変えている。
ネットのマーケティング活用は、
・広告メディア、ブランディング活用
・リード(見込み客)獲得
・Eコマース
・カスタマーサポート
に活用できる状況にあり、セールスフォースのようなツールもたくさんでてきている。
多くの企業ではまだ、Webサイトのゴールがそのままビジネスのゴールという訳にはいかないだろうが、そこがシンクロする仕掛けと指標を設定できるようにすることでマーケティングROIを測定管理できるようにしていくだろう。
広告マーケティング活動は、広告マーケティング投資であって、基本的に測定管理できないものは実施されなくなる。
その意味で、企業にマーケティング投資を促す側が測定管理に関する知見を持たないということはあり得ない。
そこで、今後勉強していく領域を俯瞰する意味で、山本直人さんのマスネット×右脳左脳マトリックスを使わせてもらって、そこにプロットして説明した。
当然、ネット×左脳領域にあるアドテクノロジー系スキルが今回の「虎の穴」では多くの比重を占める。
主なものでも、
・アクセス解析ツール
・広告効果トラッキングツール
・SEM最適化ツール、自動入札ツール
・広告配信システム
(リッチメディア・動画配信)
(行動ターゲティング配信)
(コンテキストターゲティング配信)
・Webサイト自動生成ツール
・サイトクローリングツール
・モバイルサイト自動生成システム
・ネットメディアプランニングシステム
・フラッシュ、エア・・・
などがあり、測定モデルでは今の主流のタグによるSaaSモデルを研修する。
しっかりタグが貼れるところまでやってもらう。
先日、総合広告会社の営業フロントラインと話してて、タグに関する会話が「チンプンカンプン」だというので、あと3年くらいで今の会話が理解できない奴は、広告のプロとは言えなくなるだろうと明言してきた。
ついでに何故WPPが24/7realmediaやオムニチュアに資本を入れるのかを解説しておいた。
そして、テクノロジーとアイディアの融合の基点(出発点)となるであろうWebサイトプロデュースのノウハウ獲得の重要性を強調した。最終的に価値あるスキルはクリエイティブなアイディアである本質は変わらないだろうが、アドテクノロジーの知見がない者のアイディアには限界がでてきてしまうのも事実だろう。
どんな世界でもそうだが、周りがあまり持っていない知見をいち早く獲得することで、その人間の価値が上がるのは当然である。
まずは体系的に、これから研修することを全体像のなかにマッピングする作業をした一回目だった。
こういう連休の時にしかテレビをじっくり観ることができないが、いったい自分が何を観ているかというと、29日の日本柔道選手権とヨーロッパチャンピオンズリーグと、NHKのドラマ「ハゲタカ」の再放送と、NHKBSのMLBと、NHKスペシャルと・・・。
深夜のチャンピオンズリーグ以外は、ほとんどNHKである。広告を生業にしている者としては、何とも忸怩たるものがある。もちろん私のような者が観る番組だけに価値があるわけではない。私のような者はマーケティング対象ではないのかもしれない。しかし私は全くテレビを観ないわけではない。広告人として、普通の同世代男性よりは確実にテレビを観ている方だと思う。
しかし今のテレビ番組は、広告主が求めている「視聴者の視聴態度」を獲得しているとは言いがたい。
先日、新人研修の講師をしていて、新人たちにテレビスポットの作案作業をさせた。ある局のタイムテーブルと、視聴率表を渡して、逆Lで500GRPのスポット案をつくらせた。
その視聴率表の各番組の世帯視聴率とその横に並ぶ、個人視聴率を見ると、欲しいターゲット視聴率を獲るのがかなり難しいことに気づく。
私が、20年くらい前に実際にやっていたテレビスポット作業とは様相が違う。
当時はGRPが二アリーイコール広告効果であったし、GRPとPOSデータによる販売実績はかなりの度合いリンクしていた。しかし今は違う。効果の変数は投下量だけでなく、メッセージそのものに大きく頼ることになった。
私は、テレビ広告を否定しているのではない。テレビ広告に頼り過ぎた「広告メッセージの作り方」がもう時代にあっていないのだ。
「テレビCMづくりがブランドのコミュニケーションコンテンツづくり」と考えていた発想と、そのコミュニケーションの開発装置が古くて、機能していないのである。
GRP=広告効果ではなくなった。つまりコンテンツ次第だ。
今では常識化したが、テレビ広告を投下するなら、事前に検索結果としてネット上で話題となっている状況をつくっておかないとテレビの効果がもったいない。ブログ・SNSに仕掛ける。
またどうせテレビ広告を使うなら、ネットでブランドオリジナルのコンテンツが話題になる状況をつくり、ネットユーザーにジェネレートさせ、テレビ広告のコンテンツが事前に期待されるものにしておくべきでは?
動画サイト、動画投稿サイトを使った仕掛け、ARG・・・いろいろ試すべき仕組みがある。
テレビ番組がつまらない。であれば面白い広告を露出しなければ効果はない。面白い広告をつくるには15秒のテレビCMの開発プロセスから早く脱却することだ。
そして広告主にパワーがあるなら、自分でメディアマーケティング事業をもつべきだろう。プロ野球の球団もいいが、ネットやモバイルのメディアを持つの手だ。
そろそろ新卒の研修も終わって、配属になるころだと思う。
さて、広告業界の新人研修というのもかなり難しいものがある。そもそも非常に広範囲のことを教えないといけない。知識中心かスピリット中心か、知識といっても全部網羅できるはずもないので、せめてこれからどんなことを覚えなければならないか、領域マップが頭に入るようにしてやるといい。最初に体系的に整理しておいて、インプットするべきところにインプットできるようにしておくことが大事だ。
さて、ベムはずっと「これからの広告マンは、まずデジタルスキルを身に付けてから、マス、リアルを習得する方がいい。」と言ってきた。
まずはネット&モバイル広告、デジタルソリューションテクノロジーをしっかり吸収できる素地をつくる。なぜかというと、この領域は日々情報更新しなければならない世界であり、正確な情報キャッチアップができる「脳」にしておく必要がある。これは「刷り込み効果」のようなもので新社会人になった時の「三つ子の魂」にしつけておくことだ。
もうひとつは、ITリテラシーを徹底的に習得することである。業務に関してシステムに入力行為をすることは当たり前で、みんながシステムに登録やデータ入力をすることで、結果全員が効率的なオペレーションができる。これを全く面倒臭く思わないようにしつけることである。
だいたい広告マンは、「自分のスキルで仕事をしている。」というような妙な自負があって、情報システムを使うことを、システムに使われているような抵抗感を覚えるやつが多い。ただITリテラシーが低いだけなのだが・・・。未だにいるみたいだが、これ見よがしにシステム手帳を小脇に抱えている広告マンの姿は、私から見ると、「こいつは自分の仕事が自分だけでクローズしていて、情報共有ができていない。」象徴だ。今はいろんな業務サポートシステムがある。「情報共有」から「ナレッジ共有」までしっかり利用しない手はない。それらを使いこなす習慣は、早めに躾けておくにかぎる。
マス広告などの従来の広告ビジネスは、その手法や開発プロセスがもう確立している。教わることが比較的楽だ。であれば、まだ確立していないために、例外的対応が多く、覚えることが本当に多いデジタル領域を、頭の柔らかいうちに鍛錬しておく方がいいのだ。
また、デジタル領域のスキル獲得には、従来より座学やロールプレイングなどの継続的な学習プログラムが必要だ。従来、新人研修以降はほとんどがOJTで済ませていたと思うが、OJTだけではトレーナーの力量で左右されすぎる。
新人の訓練プログラムとして「ネット広告『虎の穴』」(仮称)を始動する。(名称の別案としては「Y’s ブートキャンプ」)
トレーナーの側もトレーニーを付けることで鍛えられる。「スキルトランスファー」はこれからの広告会社のたいへん重要なテーマだ。
六問目以降の解答例です。
⑥アドワーズ(キーワードマッチ)とアドセンス(コンテンツマッチ)。直接的な効果はどちらが高いと思うか。その理由も記せ。
直接的な効果が高いのは アドワーズ(キーワードマッチ)
理由
興味関心が顕在化した結果としての検索行動に対してカウンターで送り込まれる広告だから
コンテンツマッチが必ずしも関心の度合いが少ないとは言えないが、閲覧しているページに特定キーワードが入っているというだけの条件で、すべてのその閲覧行動に、そのキーワードに関わる関心がユーザーに顕在化しているとまではいかないと思われる。やはり直接的な効果を問われるとすると、アドワーズ(キーワードマッチ)とするべきか。
⑦ネットユーザーの情報登録を前提にするメールマーケティングと比較して、行動ターゲティングのアドバンテージは何か。
・ユーザーによる個人情報登録まで要求しないのでハードルが低く、比較的コストがかからない。
・固定的なリストではないので、リストとしての価値の劣化がない。
(1年前登録した人が今も興味をもっている可能性はむしろ低い。)
一番答えて欲しい要素は、常に直近のユーザー行動にフォーカスを当てられること。固定的(スタティック)なリストは、どんどん劣化する。見込み客リストとして囲い込んであるだけで満足してしまいがちだが、個人情報をとるから見込み客リストという概念はブラウザベースのマーケティングにはない。
⑧SEOとリスティング広告の活用において、SEOに重点を置く場合、リスティング広告に重点を置く場合を、それぞれ述べよ。
◆SEOに重点を置く場合:
・中長期的にサーチから県連性の高い効果を引き込みたい場合、
・マーケティングコストがかけられない場合、
・単品系で商材の軸が変わらない場合、
・長期的マーケティング展開の場合、自然検索の方が圧倒的にパフォーマンスが良い商品カテゴリーの場合・・・
◆リスティングに広告に重点を置く場合:
・短期的にサーチからの集客効果を得値場合、
・商材が変動する、多品目に及ぶなど
・キーワードテキストの埋め込みがしにくいなど(フラッシュで視覚的表現を重視するサイトで)
・・・
この問題はいくらでも答えがある。ただ成果を最大化するにはオーガニックなSEOとリスティングを組み合わせたほうが良いのは言うまでもない。
⑨SMO(ソーシャル・メディア・オプティマイゼーション)の基本的な考え方を記せ。
情報をリンクや引用されやすくすることによって、ソーシャルメディアにおける存在感を高めておくこと。
SMOの5原則は以前にもここで書いてあるからご参照ください。
今回は実験的な試みで社内でもやってみましたが、持ち回りで問題をつくらせてみんなで解答し合うようにしたいと思う。インタラクティブ広告の世界は「これ日々勉強」である。従来のアナログ広告ではあまり座学研修や検定試験などは重要視されなかったかもしれないが、デジタルは研修が大事である。まず体系的に頭の中を整理しておかないと、情報量が格段に多いのと、日々更新されるので、混乱や誤解を招きやすい。
業界としては、インタラクティブ広告、デジタルソリューションの研修や演習が効果的にできる仕組みを考えなければいけない。これに関しては一番責任があるのは私かもしれないが。
さて、問題だけ出しておいて解答例を示さないのはいけないので、ベムが正解とした答えを公開しましょう。問題を書いた前回のエントリーでも言ったように、この問題は、これだけが正解と特定できる良い問題ではない。正解はいくつかあって、その範囲内はみな正解とした。
①経済産業省発表の「情報流通センサス」レポートによると、平成7年から平成17年までの10年間に消費情報量は○○倍に、選択可能情報量は○○○倍になっている。
消費情報量は 13倍
選択可能情報量は 410倍
選択可能情報とは、スタンバイされていてアクセスすれば取得可能な情報ということ。もちろんインターネットによってこの情報は爆発的に増加した。
実際に消費されている情報量も10年間で13倍になっており、この情報量の爆発的拡大が情報の受け手をして、その取得態度を根本的に変えてしまったといえる。
②情報量が爆発的に増えたこと予想される消費者のメディア接触態度の変化とは何か。
情報は興味関心が生じたときに、こちらから取りに行くものという意識が定着し、プッシュされてくる情報に常に耳を欹てることがなくなった。よって関心のスイッチが入るか入らないかによってあからさまな差がでるようになった。
これは、解答のひとつの方向性。あまりに情報が多いので自分にとって有益だったり、楽しめたりする情報(自分向けの情報)でないものが過大になって、すべての情報を受け取ろうとすると神経が磨り減るので、スイッチをオフにしている状態が想定される。一方、ネットによって世の中には自分の知りたいことはどこかに必ず格納されていることを認識しているので、普段はオフでも何か琴線に触れる刺激で関心が顕在化すると、能動的な情報取得行動が引き起こさせるようになった。
つまり、従来の送り手の論理で一方的に送りつける「広告情報」は、テレビが点いていても届いていないことが想定できる。
③コミュニケーションが送り手主導から受け手主導に変化していることを象徴している通信手段とは何か。その理由も記せ。
手段:メール
理由:受け手の都合に合わせて通信が行われる、受け手が送り手の時間に合わせる必要がない受け手主導の通信手段だから
これはもちろんインターネットでも正解。正解範囲の広い問題。
ここではメールと電話という通信手段との対比で、この送り手主導型から受け手主導型コミュニケーションの象徴的なものであることからメールとしている。
④世界中で書かれるブログのうち約37%が日本語で書かれているといわれる。その要因と思われることを、ふたつ記せ。
・日本人の気質として、日記の記述を好みかつ継続する傾向が強いため
・日本語のブログの多くがケータイブログである。日本のケータイネット文化がすすんでおり、ケータイのカナ入力がむしろアルファベットより記述しやすいため
前回の問題に38%と書きましたが、37%が正解でした。失礼しました。
これもまた何とでも書ける問題。
日本人の気質が本当にそうかなんて証明しようもないのにこういう解答例でたいへん恐縮ですが、ここでは特に携帯によるブログが日本語記述のブログを促進していることを書いて欲しい問題。もうひとつは何でもOK。解答者の見識とセンスしだい。
⑤ネット上で話題になっているかどうかをブログやSNSでのキーワードを探索することで調査する技術を提供している企業ないしテクノロジー名称をふたつ記せ。
これもたくさん答えがある。
もちろんテクノラティ、グーグルもそうだし、kizasi、ホットリンク、niftyやBiglobeも提供しています。
後半の解答例は次回に・・・。
ああ、それからスケダチさんからメールで、第六問の「アドワーズとアドセンスはどちらが、直接的な効果があると思われるか」という出題に対して、
「これ、もしかして、アドワーズ=検索連動型広告、アドセンス=コンテンツ連動型広告、になってませんか。アドワーズは広告主向けのサービスで、検索連動型広告、コンテンツ連動型広告も、広告主向けサイドから見たらアドワーズ、です。アドセンスは媒体社がGoogleから検索結果やサイトのコンテンツの内容にあわせた広告配信を受ける仕組みのことをさします。
なので、対象者が違うので効果がどちらが高いか、という質問にはあたらないのかと思いまして。」
という貴重なご意見をいただきました。
ご指摘のとおりで、おっしゃるようにアドワーズ=検索連動、アドセンス=コンテンツ連動と解釈して、これで通じると思って出題しているのでご勘弁を・・・。
(全く私のメールに返信してこないくせに、こういう時だけ文句言ってくるやつだ。(笑)しかしこういうレスポンスはうれしいですね。どんどんご意見ください。)


ベラさん
ベロさん


